世界中の『当たり前』を変えた男
今年、最高に、刺激になった本。
Amazon.co.jp: ジョナサン・アイブ: リーアンダー・ケイニ―, 林信行, 関美和: 本
ジョニー・アイブ
スティーブ・ジョブズと共にアップルの文化を創り上げた男だろう。
ジョニーなしではアップルはなく、スティーブ率いるアップルなくしてジョニーの能力は発揮されなかったかもしれない。
秀逸を極めた、デザインへの考え方。
イメージを実際にカタチにする過程。
発想を生み出す環境。
リーダーとしてチームを統率する技術。
会社として『どうあるべきか』という姿勢
アップルという秘密組織。
ひとつでも気になる項目があれば、読んで損はない!!
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・「ジョニーはあるべきものを正しく作ること、それが目的にかなっていることをいつも気にかけていた。
彼の関心は、テクノロジーに人間味を持たせることだった。
『それがどうあるべきか』が常に彼のデザインの出発点だったんだ。
どんな既存製品があるかや、エンジニアがなにを望んでいるかを排除する能力、あるいは無視する能力が、ジョニーにはあった。
彼はプロダクトデザインやユーザーインターフェースデザインの根本に立ち戻ることができたんだ。」ーグリナー
・ジョニーは昔からただ機能的なことではなく、「美しいもの」を生み出そうとしていた
・「人材の採用には、スタジオが欠かせなかった。
退屈な仕切り机の中でデザインなんてできない。
そんなところじゃだれも働きたがらない。
天井が高くて気分の高揚するようなオープンスタジオが絶対に必要だ。
それがものすごく大切なんだ。それが仕事の質を左右する。
やる気を生むんだ」ーブルーナー
・デザイナーがやっていること
『すべてが記録に残された』
・まず行ったのは製品のストーリーを考えること
・ジョブズにとって、デザインは見かけ以上のものだった
「デザインを外見と捉えるのは間違いだ」とよく言っていた。
「みんなはデザインをお化粧だと思ってる。ハコを渡して『見栄えをよくしてくれ』といえばいいと思ってるんだ。
それはデザインじゃない。外見と感覚だけじゃないんだ。
デザインは、ものの働きなんだよ」
・「デザインを差別化の手段だと思ってる人が多すぎる。
全く嫌になるよ。それは企業側の見方だ。顧客や消費者の視点じゃない。
僕たちの目的は差別化じゃなくて、これから先も人に愛される製品を創ることだとわかってほしい。
差別化はその結果なんだ。」ージョニー
・ブレインストーミングではいつもコーヒーから始まる。
・箱から出す儀式をデザインする
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ここで紹介できることなんて1%にも満たないけど
社会の意識を変化させたアップルでの働き方や
コンサルタントを呼んでくるタイミング、
リーダーとして仲間の功績を常に称える姿勢
とか、あらゆる部分をこの本から吸収することができると思う。
アップルの製品はデザインがものすごくクールなことは知っている人は多いと思う。
でも僕がもっと感動したのは、
「デザインを生み出す『環境』がケタ違いだ」ということ。
あのデザインを生み出すのに、たった1人のデザイナーが開発したわけじゃなくて、
少数精鋭のデザイナー集団
不可能を可能にするエンジニアリング部門
会社としてデザインを最も重視する姿勢
製品開発の過程
行ったことほぼ全てを記録に残す体制
オフィスの環境
などなど、総合的な環境があのデザインを生み出している。
決して、1人の天才が生み出しているわけではないんだ。
最後に、僕が最も心打たれた部分を紹介しよう。
ジョニーがデザインを考えるときはいつも
『デザイン』よりも『デザイン哲学』を重視している。
デザインの哲学がしっかりしているからこそ
理にかなったデザインが生まれる。
これは決してモノだけではないと思う。
パーソナルな部分でも、会社においても、
これはぶれないことだと思う。